四肢(シシ)欠損症という稀な病気のために、腕と脚のない身体で生まれたニック・ブイチチという人のお証です。
彼が生まれたとき、両親はその姿に愕然としました。しかし、いつも「すべてのことは神さまが備えてくださるから大丈夫!」と教え育てられてきました。しかし、お医者さんをはじめ周りの人々は、「歩くことは無理でしょう」「学校へ通うことも無理」「一人で生活は不可能」と言います。そしてそれらの言葉を受け入れてから、自暴自棄になりました。死にたいと思いましたが、愛してくれる両親のために思い止まりました。
15歳の時、ニックは生まれつき目の見えない男性についての聖書の記事を読みました。なぜ目が見えずに生まれてきたのか誰もわかりませんでしたが、イエスさまは、「この人に神の栄光が現れるためだ」と言われました。そして突然、嵐の雲を突き抜けた神の喜びがニックに注がれたのです。なぜ神が彼に腕と脚をくださらなかったのか、その理由はわかりませんが、だからと言って、何かの間違いで彼がそのように生まれたのではないことと、神さまの深い計画があることを悟りました。それから彼はこう祈るようになりました。「主よ、あなたが私に腕と脚をくださるなら、あなたを信じます。そして、たとえ腕と脚をくださらなかったとしても、私はあなたを信じます!」
ニックは、水泳、サーフィン、ゴルフをするようになり、一人暮らしも始め、数年前に結婚もしました。そして、彼の主にある情熱と障がいの故に、普通の人が行くことができない国にも訪問してメッセージし、すでに世界30ヵ国以上で講演してきました。彼のメッセージは「神様はあなたのためにご計画を持っておられる」というシンプルなものです。ニックはこれまで、人々の言うウソを信じて生きてきたために、絶望の日々を送っていました。しかし、神さまを信じると、山の頂の神様は、谷底の神様でもあることがわかりました。そして嵐の雲の上では太陽が輝いていること、そして太陽の光にたどり着くためには嵐の中を通り抜けなければならないことをメッセージするようになったのです。