ある年のクリスマスイブのこと、ポールは、兄さんからクリスマスに新車をプレゼントしてもらった。彼がオフィスから出てくると、少年が、そのピカピカの新車のまわりを歩き回りながら、ポールに話しかけてきた。「この車、おじさんの?」「ああ、兄貴からのクリスマスプレゼントさ」と答えると、少年はそれを聞いてひどく驚いた。「えっ? おじさんの兄さんがくれたの? おじさんは全然お金を払わなくてよかったの? ぼく・・・」と、少年は何かを言いかけたが、そのまま口をつぐんでしまった。「ぼくにも、こんな兄さんがいたらなあ」と言いたかったのだろう、とポールは思った。ところが、少年の口から出た言葉にポールは耳を疑った。「ぼくね、おじさんの兄さんみたいになりたいなって思ったんだ」ポールは、少年の顔を見つめていたが、自分でも思いがけない言葉が口をついて出ていた。「この車に乗ってみるかい?」「本当? ウン。ぼくの家の前まで乗せてくれる?」ポールは、きっとこんな大きな車で帰ってくるところを近所の人たちに見せて、自慢したいんだなと思った。しかし、その憶測はまたもや外れた。「そこでちょっと待っててくれる?」少年は車を降り、駆け足で家に入った。しばらくすると家の中から、少年が身体の不自由な弟を背負って出てきた。弟を階段の一番下に座らせ「ほら、見てごらん。言ったとおり、すごい車だろ。そこにいるおじさんの兄さんがクリスマスプレゼントにくれたんだって。お前も待ってなよ。兄ちゃんが、いつかきっとあんな車をお前に買ってやるからね。そしたら、いつも話してるクリスマスの綺麗な飾りを、その車に乗って見に行こう」それを聞いたポールは、少年の弟を抱き上げ、新車の助手席に座らせた。目をキラキラ輝かせた少年もその横に乗り込むと、三人はドライブに出かけた。本当にすばらしいクリスマスのドライブだった。このクリスマスの日、ポールは聖書のみことばをしみじみ感じた。「受けるよりは与えるほうが幸いである」 (ダン・クラーク氏筆)
神さまが私たちにタダで与えてくださったもの・・・それはイエス・キリスト。滅び行く私たちが救われるためでした。 Merry Christmas!