サーカスで活躍している巨大な象がいますが、この象はとてつもない力を持っています。しかし、その裏側で繋がれているのは、地面に打ち付けられた30センチほどの杭に細いロープだけなのです。ロープがピンと張り詰める範囲内で歩き回っていますが、少しでもロープに引っ張られると止まってしまうのです。あの巨大な足でちょっとはじけば、杭なんていとも簡単に吹き飛ばすことができるのですが、決して試そうとはしないのです。
世話係の人の説明によると、象が、まだ幼く体も小さい時に、地面に深く打ち込んだ頑丈な杭に縛り付けておくと、象は何度強く引っ張っても、いっこうに杭を動かすことができないので、ここから逃げ出すのは無理だと思い込んでしまうそうです。そのうち、象は試みることさえしなくなるというのです。いつしか象は成長して体も大きくなりますが、心ではこの限界を感じたままでいます。こうなると、世話係は地面に小さな杭を打ち付け、象の足に普通のロープを縛り付けさえすれば、象はどこへも行こうとしなくなるのです。何故でしょうか? それは、象が逃げ出せないと信じているからです。大きな動物が、物事を小さく考えるように調教されてしまったのです。
私たちも似たようなところがあると思います。この世の現実の社会で、「こうやれば、こうなる。これ以上にはならないし、それは現実的にはありえない・・・」ということが自己の経験や学習から刷り込まれていて、なかなか本当の信仰の世界を受け入れることができないのです。自分の頭の中で、神様の力=自分の頭で理解できる範囲という方程式を作り限界をつけているところがあると思います。偉大な神さまを、小さな弱い存在にしてしまっているのは私たち自身なのです。
先日ある方が言いました。「神さまが諦めておられないのに、どうして私たちが諦めるのですか?!」まさにその通りだと思います。私たちの家族の救いを諦めてはならないのです。病の癒やしを諦めてはならないのです。自分自身に諦めてはならないのです! 主は我が力です!