マザー・テレサの言葉

 私たちはだれひとりとして、
絶対に必要な存在であるなどと
思ってはなりません。
 神はご自分のなさり方や方法をお持ちです。
 才能ある人や力量のある人の手を使って、
すべてのことを引っくり返すことを
お許しになるかもしれないのです。
 愛が織り込まれていなければ、
その働きは無駄なのです。
 神は、今までに何冊の本を読んだのか、
などとはお聞きにならないでしょう。
 けれども、神の愛のために
最善を尽くしたことがあるかどうかを
お尋ねになるでしょう。

 神の前には、全ての人は絶対に必要な高価で尊い存在です。でも、自分の才能や力量に酔いしれて、自分が世界を動かしているなどと高慢に思ってはならないというアドバイスでもあるでしょう。
 確かに歴史を調べてみるとリーダーシップや才能があっても、高慢になってしまった人々によって、間違った方向へ社会や政治を導いていったケースが数知れずあります。自分たちの力を過信して、天にまで届く塔を作ろうとした人々は、ことごとく散らされてしまいました。
 うぬぼれたり、人に厳しかったり、わがままでいるのはとても簡単なことですが、私たちは、もっと素晴らしいことのために創られました。
 私たちは、神さまに用いられるための道具です。与えられた人生で何をしたかではなく、どれだけ愛を込めて生きてきたかが問われるのです。